2021-03-12
韓国産業通商資源部によると、韓国の2月船舶輸出額は、15億300万ドルであり、
前年同月と比べ4%も成長した。19年には、現代重工業、サムスン重工業、
大宇造船海洋等、韓国大手造船会社が受注した船舶が昨月、デリバリーされた。
ガス運搬船や超大型油送船等、高付加船種で韓国造船の好調が続いたのが昨月の
船舶輸出額の増加に繋がったという分析だ。他に、コロナ禍で遅れた船舶のデリバリーが
再開されたのも輸出増加を引っ張った。但し、輸出額は4か月連続増加したが、コロナの
影響で船主の発注が減り、今年に入っては、最低値を記録した。
船舶輸出額の増加により、韓国全体の輸出実勢も4か月連続で増加した。2月には、
前年対比9.5%増えて448億1千万ドルを達成し、貿易収支は27億1千万ドルに
10か月連続増加した。一日平均の輸出は26.4%増えて22億9千万ドルを記録、
40か月ぶりに最高の増加率だった。4か月連続で輸出合計と一日平均の輸出が
増えたのは、輸出好況期だった2017年、2018年以降、はじめてだ。
15品目のうち、半導体や自動車、石油化学、鉄鋼、船舶、ディスプレイ、自動車部品、
無線通信機器、バイオヘルス、2次電子、家電等11品目が2か月以上連続増加して
輸出額の増加を引っ張った。
輸出額で最も高い比重を占める半導体は、データセンターやモバイル用の需要が安定的に
続く中、様々な受注で13.2%増加して83億7千万ドルを達成した。自動車も昨年は
部品の供給に支障のあり、輸出が落ち込んでいたが、今は米国やヨーロッパ向けの輸出が
47%も回復、35億3千万ドルを記録した。
バンカー費が上がり、石油化学は22.4%増えて38億ドルを、グローバルスマホーマーケットの
回復によりディスプレイも19.1%増えて13億6千万ドルだった。他に、無線通信機器や家電も
夫々10.3%、13.3%増えて、11億8千万ドル、6億ドルを達成した。
輸出額が減少となったのは、石油製品、一般機械、パソコン、ファブリック等4個だった。
ファブリックにおいては、中国向けのマスクが減り、主要国家の自給率が増えて、23.7%減少の
8億5千万ドル、減少幅が一番大きかった。石油製品も15.2%減少の23億1千万ドルにとどまった。
他に、一般機械やパソコンの輸出も回復が遅延されているせいで、前年対比5.6%、4.1%減少の
39億3千万ドル、10億4千万ドルだった。
地域別では、比重が最も大きかった中国が前年対比26.5%増加の111億6千万ドルを達成した。
韓国や中国とも旧正月連休で稼働日数が少なかったにも関わらず、半導体や石油化学、一般機械
等の品目が大幅増えて4か月連続で増加した。2番目は米国。自動車、半導体、自動車部品等の
品目が増加して64億ドルを記録した。EU向けについては、バイオヘルスや自動車部品の実績が回復
され、48.2%増加の51億6千万ドルを達成した。
他に、中南米も前年対比3.8%増加の18億2千万ドルだった。一方でアセアンにおいては、一般機械
や石油製品、無線通信等の品目が落ち込み、7.3%減少の72億1千万ドルにとどまった。日本向け
の輸出も石油製品や一般機械、家電等の実績が悪化され、2.8%減少の22億ドルを記録した。
CISや中東においては、前年対比夫々13.3%、24%減少して、9億3千万ドル、10億5千万ドルで
集計された。
輸入も良好の実績を出して、韓国の輸出入両方とも順調の1四半期だった。2月の輸入額は前年
対比13.9%増加の421億1千万ドルを達成した。中間財や資本財、消費財の輸入が大幅増加して
いる中、1次産業品は減少率が鈍化され、輸入全体は二桁増加となった。